2006年9月14日the daily new shunan櫛ケ浜
堀川運河掘削の歴史を歌舞伎に
18日・櫛浜敬老会で八千代座公演
住民の心意気を描く

けいこに励む座員

 周南市櫛ケ浜の歌舞伎劇団、八千代座(米藤千津子座長)が18日に櫛浜小体育館で開かれる櫛浜地区敬老会での上演目指してけいこに励んでいる。今年の演目は櫛ケ浜の運河掘削を題材にした「堀川ながれのきざはし」。下松市の花岡歌舞伎主宰、内山慧さんの作、演出で、運河を完成させた住民の心意気や苦心を歌舞伎仕立てにした。
 櫛浜敬老会で同劇団が公演するのは今回で13回目。敬老会は9時半から始まり、公演は10時半から。
堀川
堀川の地図
 堀川は徳山湾と笠戸湾を結ぶ長さ1.8kmの運河。1873年(明治6年)2月に藤田與次氏が計画し、村長の温品孫四郎氏が工事主任者として翌年4月に完成させた。これで大島半島を迂回せずに下松と徳山の間を行き来できるようになり、漁船や小型運搬船でにぎわった。現在、船は通行できなくなっているが、今回はこの歴史を語り継ごうと取り上げた。
 物語は歌舞伎風に脚色しているが、網元孫四郎の心配りや、掘削工事を引き受けた主人公の若頭、長兵衛の成長などの見どころや櫛ケ浜弁もたっぷり入っている。
 5月から毎週2回、櫛浜公民館で練習を重ねてきた米藤さんは「見せ場をいかに作るのか、最後まで関心を持って見てもらえるようにしたい」と張り切っている。出演者、スタッフは次の通り。
(敬称略)
[ 出演者 ] 鼓海淳之助(小林淳子) 鼓海誠之丞(中村誠) 鼓海真州美(三明真州美) 鼓海友之進(弘中友子) 鼓海波満之進(隅波満子) 鼓海満之助(今倉満枝) 鼓海八千代(米藤千津子)◇三味線=本條広栄(玉野千津子)
[ スタッフ ] 製作・監督=内山慧◇指導=植木容子◇美術=村井周作◇音響・照明=櫛浜ビデオクラブ◇大道具=有馬浩◇小道具=西田栄子、中村由美子、岩崎知恵美、浅田美代子◇着付=三輪ゆう子◇かつら=美容室Haru



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