2005年10月15日18時39分mainichi
初ビール
キリンビールが復元した「日本最初のビール」
キリン:「日本最初の ビール」3種類を復元

 キリンビールは、江戸時代から明治時代の間に製造された「日本最初のビール」3種類を復元し、14日公開した。
 現存する資料から原料や製法を推測し、復元した。最古のものは1812(文化9)年ごろに、長崎・出島のオランダ商館長、ヘンドリック・ドゥーフが、日本で初めてつくったビール。ナポレオン戦争で本国からのビールの輸送が途絶え、ドゥーフが自分で醸造したという。
 このほか、1853(嘉永6)年ごろに、蘭学者の川本幸民がつくった日本人初のビールと、1870(明治3)年にアメリカ人ウィリアム・コープランドが、大量生産して販売したビールも復元。現代のビールに比べて甘みが強く、炭酸が弱いのが特徴だ。
 キリンは2007年の創立100周年に向けて、今回復元したビールの商品化も検討するという。


2005年10月14日20時55分jijitusin
初ビール
14日、東京都中央区のキリンビール本社
キリン、日本初醸造のビール復元

 キリンビールが復元した(左手前から)日本で初めて醸造されたビール、日本人によって初めて醸造されたビール、日本で初めて販売用に醸造されたビール。

2005年10月14日22時33分yol
初ビール
初ビール
キリンビールが復元した19世紀のビール
19世紀国内初のビール
キリンが復元

 キリンビールは14日、19世紀に日本で初めて醸造されたビールを復元した。
 日本最初のビールは、長崎・出島のオランダ商館長のヘンドリック・ドゥーフが1812年に醸造したという。小麦などを原料とする白ビールで、ホップの代わりに香料の丁子(ちょうじ)を使用している。さわやかな香り、ほのかな甘みと酸味が特徴だという。
 キリンはこのほか、兵庫県出身の蘭学者が1853年に醸造した「日本人による初醸造ビール」、1870年に横浜・山手でアメリカ人醸造家が生産を始めた「日本初の産業ビール」も復元。
 キリンは復元した3種類のビールを“日本のビールの先駆け”として、イベントなどで一般公開することも検討している。


2005.6.23(16:49)sankei
江戸、明治のビール復元
今秋までに醸造へ キリン

 キリンビールは江戸から明治時代にかけて日本で醸造されたビールの復元作業を進めている。ビール醸造に取り組んだ3人の人物にスポットライトを当て文献などを手掛かりに復元する。市販の予定はないが今年秋までに実際に醸造、工場で希望者に振る舞う予定だ。
 キリンは2001年から、ビールのルーツを探る「ビール5000年の旅」プロジェクトを始動。これまでに古代エジプトや中世ヨーロッパのビールを復元しており、今回もその一環だ。
 取り上げるのは、1812年ごろ日本で初めてビールを醸造した長崎・出島のオランダ商館長のヘンドリック・ドゥーフ、1853年ごろ日本人で初めてビールを醸造した蘭学(らんがく)者の川本幸民、1870年に横浜・山手で初めての販売用ビールを醸造したウィリアム・コープランドの3人。コープランドの事業を引き継いで1888年に発売した「キリンビール」も復活させる。
 ドゥーフについては福岡工場(福岡県甘木市)、川本は神戸工場(神戸市)、コープランドとキリンビールは横浜工場(横浜市)で、復元したビールを希望者に提供するイベントなどを計画している。


江戸のビール復元続報
村井喜右衛門