浜崎おたから博物館

江戸時代からの町並みが残る萩市浜崎地区で5月20日「浜崎おたから博物館」があり、多くの市民や観光客でにぎわった。
かつて萩藩の経済の中心地として栄えた港町。地元で町並み保存の機運が高まり、町をそっくり博物館に見立て、歴史的景観と各家の「お宝」を見てもらおうと、3年前から始まった。
旧家は奥座敷まで開放して家の造りや坂本龍馬の筆入れ茶わん、吉田松陰の書、高杉晋作の手紙などを公開。(後略)朝日新聞2001.05.21



雑魚場定食

浜崎おたから案内人口上

浜崎にようお越しくださったのー。
せっかく来ちゃったんじゃから浜崎のええとこをよう見てくださいの。


龍馬の茶碗・松陰の額などがある斎藤家
 
坂本龍馬と女子2人が名前を書いた坂高麗左衛門茶碗 吉田松陰書の扁額


浜崎は昔萩藩の台所じゃったそ。港から色んな物がよおけ入って来て、それを浜崎の商人が全部あきのうちょったんよ。そいで浜崎にゃー北国問屋や廻船問屋がよおけあって、ぶち栄えちょったそ。じゃけーのー昔ゃー太い柱の大きな家がようけ建っちょったんよ。今でものー江戸時代からの建物が44棟も残っちょるそいね。


馬庭家(赤いポストのある家)の前の通り

そいで、よいよ裕福じゃから掛け軸やら屏風やらいろいろええものを持っちょったそいね。せぇから歴史がある町じゃから、古い物もよおけ残っちょるんよ。このおたから博物館でそれらーを展示しちょるから、よう見ちゃってーね。おたからの場所やら便所の場所やら、何か分からんことがありゃーハッピを着ちょる衆が町中によおけおるから、訊ねてみちゃったら教えてくれるいね。
せぇから、食べる処やら飲む処やらいろんな店もあるけー今日は一日中ゆっくり楽しんでもらえりゃーと思うちょりますいね。(口上おわり)


御船倉



 
御船倉は藩主の御座船を格納した場所で、慶長13年(1608)の萩城築城後まもなく建設されたと思われます。構造は両側と奥に玄武岩で堅固な壁を築き、上部は本瓦屋根を葺いており、大きさは桁行き26.9m、梁間8.8m、高さ8.8m、石垣の厚さは6mあります。
現在は大船倉が1棟残っているだけですが、享保年間(1715〜35)作成の萩城下町絵図には3棟、天保年間(1830〜43)作の「八江萩名所図画」には4棟の船倉が描かれています。
現在は明治以後の埋め立てのため河岸から100m離れたところになりましたが、往時は松本川に面して船が自由に出入りしていました。屋根を備えた藩政時代の御船倉が残っているのは全国でもここだけです。



8月3日浜崎の住吉神社から御船と呼ばれる山車が出て、萩の町を巡ります。
そして御船の上で山口県の無形民俗文化財である御船唄が唄われます。


山口県指定無形民俗文化財住吉神社「お船謡」
1、芽出度の又の若松が(付)枝も栄えて葉も繁る
「めーでたー、のまたのー、エンヨホホンホンホン、ホーホわ−か、
付~えーだーウハウハウハモ−エヨエー、エンコノコノコノエーエーさーかハハゆーウ−る、ノーンヨーウホウホウホホ−ホ−ホ、葉ーハハもーホホホホオーシー、しげーエーる」
1、我が住家は丹波の山の谷合谷底の芝葉の庵なつかし(付)都なれど旅は悪い
「イヤー我が住家は、タンタン丹波の、山の谷合谷底のー、サテ−柴葉々のヤレ、庵のまたのー、ヱンヨーホホンホンホン、ホホーなーアーつ
付~みーやーウハウハウハコ−エヨエー、エンコノコノコノエーエーなーれーエエーどーオーも、ノーンヨーウホウホウホホーホーホ、たーアア−びーイイイイ−はーわるーウーい」
1、滋賀の唐崎なる一つの松は唐衣段交い筋り捩りよう御座る。松鶴金鶴筋り捩り聞けや人、
女郎女郎や巡禮が(付)足も柔いで連れを待つ。
「イヤー滋賀の唐崎なーる、一つのまーつはカラコロ段交いスジリリモジリリよんごーざーる、
マ−つん鶴きん鶴チリタラリン、スジリリタラハン、モジリリタラオンチリツルテレテン、
聞けーひとーほほりーヤレ、女郎や女郎々々巡禮がーの、エンヨ−ホホンホンホン、
ホホ−あーア−し、
付~あーしイヒイヒイヒもー、エヨエー、エンコノコノコノエーエーやーらハハいーイーで、
ノーンヨーウホウホウホホーホーホ、つーウウれーエ、エエーエーをオまーア−つ、」
1、皆も御存知御座いましょうがな裏の書院の小松の小枝に百舌が宿りて明朝の夜明けには
キリンヤキリンヤキリと鳴く、さて鳴くよ鳥エー鳴くまいか(付)鳴くは深山の郭公
「イヤー皆もご存知、ござりましょがなー、うらのー書院の小松の小枝に、百舌がとまりて、
あすの夜明けにはナー、キリンヤキリンヤエーキリキリンキリトモノー、サテ−鳴くーよー、
とりエーなーくまいかー、まーたの、エンヨ−ホホンホンホンホホ−とーオーリ、
付~なーくーウハウハウハモ−エヨエー、エンコノコノコノエーエーみーやーハハまーのー、
ノーンヨ−ウホウホウホホーホート、ホホ−ホトーホホほホ−オーと、とぎーイーす、」
1、芽出度や若松(付)枝葉も弥生
「めーヱーでーたー、イーヤーア−、わーア−か、
付~えーだー葉ア−ハハ−、もー弥生、」


(本来口伝のため文字表記はあくまでも参考のためとお受け取り下さい)


2001.05.20住吉神社フリーマーケット
?きもの300円。こりゃーええ。
月代は、はあ、できちょるから、まげをのせて時代行列に出ちゃる。