2013年05月17日the daily new shunan
●徳山●

大中君(徳山小5)が小学生名人位
あきらめず攻め“日本一”
「目標はプロ棋士」

【写真説明】賞状、トロフィーと大中君
大中君
 周南市の徳山小5年、大中智哉君(11)が4月21日に東京都の新宿文化センターで決勝大会が開かれた日本将棋連盟主催の第38回小学館・集英社杯小学生将棋名人戦で見事、優勝し、小学生名人位を獲得した。16日には市役所を訪れて木村市長に“日本一”を報告した。  この大会には全国の2,771人が出場。大中君は2月の県予選で優勝、3月の24人が出場した西日本大会を経て、東西で勝ち抜いた計4人による決勝大会に進んだ。  大中君が将棋を始めたのは五歳の時。現在岐陽中3年の兄、哲哉君(14)が指している姿を見て一緒に楽しむようになり、今では毎日2時間以上、棋譜並べや詰め将棋で鍛え、月に2回ていどは福岡の将棋教室に通っている。またインターネットで知らない相手とも対局してさまざまな戦法を学んでおり、今年のアマチュア竜王戦の県代表に選ばれている哲哉君に勝つこともあるという。  名人戦決勝戦では苦しい展開が続いたが「絶対にあきらめない」と思い続け、終盤に相手の隙をついた攻めで勝利した。攻めるのが好きで、得意な戦法は矢倉。  この日は桑原一郎校長と一緒に表彰状や決勝大会のトロフィー、カップを持って市役所を訪れた。大中君は羽生善治三冠を尊敬し、プロ棋士を目標にしていることなどを話し、近いうちにプロの入り口、奨励会の入会試験も受けるという。市長は「これからも精進し、日本の名人になってください」と激励した。  小学校では体育の授業が好きという活発な面もあり、将棋の魅力は相手と手を読み合って戦う所だと話す大中君は「今後も攻めを磨き、経験を積み重ねてプロを目指したい」と意欲を見せていた。



2013年05月17日朝日新聞
攻める将棋で全国V
大中君が小学生名人
徳山小5年、夢はプロ棋士

「小学生将棋名人」に輝いた大中智哉くん=周南市
大中君
 周南市立徳山小5年の大中智哉くん(11)が第38回小学生将棋名人戦日本将棋連盟主催)で優勝し、「小学生将棋名人」に輝いた。憧れの棋士・羽生善治さんも小学生の時に得たタイトル。夢はプロ棋士で、まずは奨励会入りを目指す。
大中くんは県予選、東西大会を経て全国の上位4人による決勝大会に進出。決勝では押され気味に見えたが、途中から一気にたたみかけて勝負を決めた。「焦りはあったが、相手が間違った手を指してくれた。詰んでいると確信したので落ち着いて指せました」と振り返る。
 兄の哲哉さん(14)に教わり、5歳から将棋を始めた。「相手の読みを読み合って戦うところが好き。今は5〜7手先を読んで指しています」。毎日、棋譜並べと詰将棋を欠かさず、インターネットで相手を探して対局も重ねる。哲哉さんも中学生選抜やアマ竜王戦の県代表として全国大会出場を決めている腕前。時折対局し、智哉くんも10回に2、3回くらい勝てるようになってきたという。
 「攻める将棋」が信条。持ち時間を使い切って秒読みに入り、焦りがちな時でも「とにかく攻めます」と強気だ。
 将来、一番ほしいタイトルは竜王。「将棋をやって精神力がついた。来年の夏には奨励会に入りたい」と目を輝かせている。(寿柳聡)