新嘗祭供御献穀斎田2011

献穀田に苗を植える早乙女たち
2011.5.30 the daily new shunan ●周南新南陽●
「上質な献穀米を」
新嘗祭に向け、厳かにお田植式
秋に皇居で新穀を神々に奉げる新嘗祭に献上する献穀米のお田植式が二十八日、周南市米光の大谷公民館前で約六十人が参加して開かれ、小雨の中、奉耕者の菅原兼祐さん(75)や早乙女役の和田中の女子生徒らが一列になって広さ四・六アールの献穀田に“ひとめぼれ”の苗を植えた。
新嘗祭に供える穀物は各都道府県の農家が献上し、今年は県内で菅原さんが選ばれた。まず神事で菅原さんと妻の貞子さん、周南農業協同組合管理委員会の金子光夫会長、木村市長や大谷集落を代表して小田洋祐さん、早乙女の河野美咲さんらが玉串を奉げた。
田植えは菅原さん夫妻と来賓、かすりの着物に赤いたすき、青い手甲、脚絆をつけた九人の早乙女の計十八人が水を張った献穀田に入り、地元住民らが見守る中、十五株ずつを植えた。
水稲十八アールを耕作する菅原さんはあいさつで「身に余る光栄と責任の重さに身が引き締まる。上質な献穀米づくりに取り組む所存です」と話していた。




刈り取った稲を持つ菅原さん夫妻と刈女
2011.9.27 the daily new shunan ●周南新南陽●
菅原さんの水田で新嘗祭の米実る
献穀米で抜穂(ぬいぼ)式
皇居で十一月二十三日に開かれ、新米を神に供える新嘗祭のための献穀米抜穂式が二十五日、周南市米光の菅原兼祐さん(76)の水田で五十人が出席して開かれ、神事のあと菅原さんと貞子さん(73)夫妻ら九人と、和田中の女子生徒九人がかすりの着物に赤いたすき、黄色の帯で“刈女”になって刈り取った。
この献穀田は面積四・六六アールで品種はひとめぼれ。五月二十八日に田植をしてから丹精して育ててきた。抜穂は周南農協の金子光夫経営管理委員会長、県農協中央会の山本伸雄会長、青木龍一副市長、田村勇一副議長、河村敏夫県議、河本英一周南農林事務所長、中村研二市いのち育む里づくり部長が参加。かまで一株ずつ丁寧に刈り取った。
稲をはぜにかけたあと菅原さんは「朝一番に献穀田に足を運び、すくすくと育っているのを眺めるのが楽しみであり、励ましになった。おいしい新米ができたと確信しており、大きな誇りで、喜びです」とあいさつした。米は十月に菅原さんが皇居に届ける。

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