2004.10.8sinsyunan
竹林を整備
竹を切り出すボランティア
■周南(新南陽)■
台風被害の竹を竹炭や作品に
松原さんらが竹林を整備

荒廃防止と有効活用の一石二鳥

 台風18号の強風でたくさんの竹がなぎ倒された周南市宮の前1丁目、山崎八幡宮近くの竹林で5日、障害者を支援している近くのNPO法人・やまびこの里理事長の松原照子さん(69)ら住民ボランティア10人が倒れた竹を運び出す整備作業に汗を流した。竹はやまびこの里で竹炭に焼いて土壌改良材にしたり、花瓶や門松づくりに使うことにしており、松原さんは「竹林の侵食防止と竹の有効活用の一石二鳥。これからも輪を広げたい」と張り切っている。
 この竹林は市有地で10アールだが、いっぱいに広がって、隣接する田や畑に迫っている。そこに襲った台風で竹林は荒れ、根元から折れ、無数になぎ倒した。
 松原さんはやまびこの里の活動に参加している元新南陽市議会事務局長でボランティアグループ“ひょっとこ一座”代表の長岡文雄さん(62)=長田町=に相談。倒れた竹を運び出して竹炭や作品づくりに生かすことにし、市都市整備課の了解を得て竹林整備に取りかかった。
 この日は3時間がかりで折れた竹30本を切り出し、約2mずつに切った。松原さんは「竹林は放っておくと地下茎が広がって周囲に被害を与える。この機会に炭や作品づくりに生かせば一石二鳥にも三鳥にもになる」と話し、長岡さんも「行政がやるより、住民が汗を流す方が住民同士の連帯感も深まる。これからは人が入れるように間伐し、交流の場にしたい」と夢をかけている。