2002.07.10(水曜日)the daily new shunan
●徳山●
郷土の偉人
村井喜右衛門を知って


掛け軸
家訓と肖像画
エリザ号
エリザ号と人形

香焼町の写真や紙芝居も

14日まで・中央図書館で喜右衛門展


展示場
写真を説明する浜田さん(左)
 江戸時代、長崎県香焼町沖に沈没したオランダ帆船を引き揚げるという偉業を成し遂げた徳山市櫛ケ浜の村井喜右衛門を紹介する「村井喜右衛門展」が9日から市中央図書館2階の視聴覚室で始まった。櫛ケ浜の有志が郷土の偉人を広く知ってもらおうと肖像や絵図のほかオランダ船が沈没した海や香焼町の風景などの写真、紙芝居などをそろえている。14日まで。
 櫛ケ浜の街づくりグループ、華雲塾(青木義雄塾長)の有志で作る実行委員会の主催で、会場には華雲塾のメンバーでアマチュア写真家の浜田心仁さん(38)が香焼町で撮影したゆかりの地の写真や華雲塾が製作した喜右衛門の紙芝居、同町で作られた喜右衛門の人形劇の人形、オランダ船引き揚げ時の仕掛け絵図の複製、村井家の家訓と喜右衛門の肖像画の掛け軸などが並んでいる。
 村井家の子孫で紙芝居の絵を描いた村井周作さん(73)と原文を考えた妻の緑さん(65)は「先祖の偉業を紹介してもらって有り難い。若い人が興味を持ち、子供たちにも伝える機会にしてほしい」とうれしそう。浜田さんも「地元徳山でもっと知られてほしい」と期待していた。問い合わせは同図書館(0834・22・8682)へ。


2002.07.10tyugoku山口
村井喜右衛門の足跡知ろう
出身地徳山で展示


香焼町から借りた人形を
説明する浜田さん(右)
 徳山市櫛ケ浜出身で、江戸時代に長崎でオランダの沈没船を引き揚げた村井喜右衛門を広く知ってもらおうと、地元の地域活性化グループ「華雲塾」は9日、市中央図書館で「村井喜右衛門展」を始めた。14日まで、喜右衛門ゆかりの地の写真や紙芝居など約70点を紹介する。
 展示会は、塾のメンバーでアマチュア写真家の会社員浜田心仁さん(38)らが企画した。浜田さんは三月、喜右衛門が沈没船を引き揚げた長崎県香焼町を訪問。今も香焼町に住む喜右衛門の弟、亀次郎の子孫の案内で、沈没現場や長崎奉行所跡地などを回り、フィルム10本の写真を撮影した。
 香焼町では今も、喜右衛門を題材にした人形劇や紙芝居が上演されている。浜田さんは、中学生が使用する人形8体を借り受けて、会場で紹介。長崎県立図書館が所蔵する沈没船の引き揚げを伝える絵は、市立図書館にある複製を掲示した。
 喜右衛門は1752年生まれ。イワシ漁の指導で長崎に移った。1799年、34日かけて引き揚げに成功。その後は故郷に戻り、長州藩から苗字帯刀を許された。
 地元でも功績を知ってもらおうと、塾が作成した紙芝居も披露している。浜田さんは「香焼町での喜右衛門の評価や知名度はすごい。徳山でも、ぜひ関心を持ってほしい」と期待している。


2002.07.10(水曜日)yol山口
オランダ船引き揚げた村井喜右衛門

 徳山市櫛ケ浜の若手地域活性化グループ「華雲塾」(青木義雄塾長)を中心に、江戸時代に長崎でオランダ船を引き揚げた郷土の偉人、村井喜右衛門を顕彰する動きが広がっている。同市立中央図書館では9日から、メンバーが撮影した写真などで喜右衛門の足跡をたどる展示会が始まった。
徳山の偉人顕彰の動き

 喜右衛門は1752年、櫛ケ浜村に生まれた。現在の長崎県香焼町で、イワシ漁の網元をしていた1798年、沖合でオランダ船エリザ号が沈没。喜右衛門は翌年、私財500両を投じ、小舟で沈没船を取り囲み、風や潮の干満、滑車を利用し引き揚げに成功した。喜右衛門の名前と引き揚げの技術は、欧米にまで知られ、米国のペリーも来航時に話題にしたという。この功績で名字帯刀を許され、銀30枚、酒や白砂糖を手にした。
展示場
写真の前で浜田さん(左端)から説明
を聞く村井さん(左から2人目)ら
 香焼町では、紙芝居や人形劇を通じ、喜右衛門の偉業が語り継がれている。しかし、郷土の徳山市では、知らない人が多く、同塾で顕彰に取り組むことにした。まず紙芝居を作り、6月に完成披露会を開いた。喜右衛門の子孫・村井周作さん(73)が絵をかき、10部を作った。「生まれ故郷で、(喜右衛門が)評価されることはうれしい」と村井さんも喜んでいる。

足跡たどる展示会

 今回の展示会は、メンバーの会社員浜田心仁さん(38)が、3月に香焼町を訪ねて撮影した写真28点が中心。沈没地点の長崎湾高鉾島周辺や長崎奉行所跡などが並んでいる。このほか香焼町の喜右衛門人形や、図書館所蔵の引き揚げ再現模型など。14日まで。
 地元ではこのほか、造り酒屋が日本酒の大吟醸「喜右衛門」を発売したり、引き揚げを題材にした歌舞伎公演が計画されている。青木さん(38)は「香焼町で写真展を開くなど、市民レベルで交流をしていきたい」と話している。


2002.06.21(金曜日)the daily new shunan
偉人 村井喜右衛門の顕彰を

●徳山●
櫛ケ浜の八千代座も劇に上演


写真
喜右衛門ゆかりの地の写真と浜田さん
 徳山市櫛ケ浜の街づくりグループ、華雲塾のメンバーが郷土の偉人、村井喜右衛門をテーマにした写真展を7月9日から14日まで市中央図書館で開く。華雲塾は喜右衛門の紙芝居を製作、発表したばかり。また地区の敬老会で上演している八千代座歌舞伎も今年の演目に喜右衛門を選んでけいこを始めるなど顕彰の動きが広がっている。
 喜右衛門は櫛ケ浜の網元で、江戸後期の寛政10年(1798)、現在の長崎県香焼町沖に沈没したオランダの帆船、エリザ号を独自の工法で引き揚げ、欧米にまで名前を知られた人物。
 しかし、地元の徳山市では喜右衛門を知らない人が多いため、郷土の偉人を後世に伝えようと華雲塾(青木義雄塾長)が紙芝居を製作した。


7月9日から足跡たどる写真展

 中央図書館で開く展示会「オランダ船を引き揚げた村井喜右衛門の足跡」も同会のメンバーで作る実行委員会の主催で、委員長は地元のアマチュア写真家、浜田心仁さん(38)。
 展示は浜田さんが3月初めに香焼町を訪れて撮影した写真が中心。香焼島の全景やエリザ号が沈没した海、喜右衛門が網元としてイワシ漁をしていた栗の浦、引き揚げに使うため杉の木が切り出された晧台寺、長崎奉行所跡など30点で喜右衛門の足跡を紹介する。
 併せて香焼町で作られた人形劇の人形や今回製作した紙芝居、喜右衛門の肖像画なども展示する予定。喜右衛門の話が載っている香焼町の絵本は櫛ケ浜西本町の冨永酒造で販売している。
 浜田さんは「今、残しておかなければなくなってしまう古いものを写真にしている。櫛ケ浜でも喜右衛門のことを知らない人は多い。郷土の生んだ偉人として後世に伝えたい」と意欲を燃やしている。展示会の問い合わせは浜田さん(0834・26・1277)へ。


2002.04.24日刊新周南
●徳山●
浜田さんが長崎・香焼島写真展


浜田さんが撮影した
喜右衛門の人形劇などの人形
 徳山市櫛ケ浜の冨永酒造で26、27両日、栗屋の浜田さんの写真展「長崎・香焼島ぶらり一人旅」が開かれる。
 長崎県香焼町は櫛ケ浜出身で、江戸時代にオランダ船引き揚げに活躍して世界に名をとどろかせた村井喜右衛門ゆかりの地。今回は長崎市内の文明堂やグラバー邸などレトロなたたずまいを見せる建物や香焼町で撮った民芸品などの写真約20点を展示する。
 また喜右衛門の話も入った香焼島の昔話の絵本も10册に限り1200円で販売するほか、喜右衛門ブランドの清酒も販売する。


2006.4kiemon

2002年4月喜右衛門の酒 発売さる
大吟醸喜右衛門

かねてより櫛ヶ浜の振興を望む声、盛んに有之候処、地元冨永酒造(株)から『日本、沈船浮け方(サルベージ)の嚆矢(始め)、郷土の偉人村井喜右衛門を稱えて「蛮喜和合楽」大吟醸喜右衛門』が発売された。
問い合わせ先 山口県徳山市櫛ヶ浜西本町72 電話0834-25-0345
同社の「日本酒の良さを引き出すソムリエ」と称される、きき酒師、冨永貴子さんも「お勧めします。地元が誇るべき喜右衛門を敬い、上品な味とお米のおいしさを備え、グローバルな薫りをもつ、贅を尽くしたお酒に造りました」と太鼓判、全国きえもん会の一会員は「飲んだ後の瓶は家宝にします」と顔をほころばす。
これに続いて地元醤油メーカーから「本醸造うまいといわし醤油喜右衛門」、製菓店から「浮菓子饅頭喜右衛門」が発売されると嬉しいという声も聞かれる。


日本、沈船浮け方の嚆矢、郷土の偉人
村井喜右衛門を稱えて
「蛮喜和合楽」大吟醸喜右衛門


2001.3.2asa山口
喜右衛門写真展
「温故知新」浜田心仁写真展
“村井喜右衛門の里 華山組の今”

 徳山市櫛ケ浜地区に残る古い町並みを紹介する写真展「村井喜右衛門の里 華山組の今」が一日、地区内の冨永酒造で始まった。地元で生まれ育った全日写連徳山支部会員の浜田心仁さん(37)が、「失われつつある地元の風景を未来のために記録しよう」と企画した。3日まで。
 村井喜右衛門は1978(寛政10)年、長崎の海に沈没した米国船の引き揚げを、潮の干満を利用して成功させた人物。この功績で当時の藩主・毛利家から名字帯刀を許され、かつての櫛ケ浜の繁栄を語る際に欠かせない象徴で、写真展のタイトルにも採った。
 浜田さんは昨年9月、新南陽市から5年ぶりに地元に戻り、「喜右衛門さんが暮らし、自分の遊び場でもあった櫛ケ浜の古い町並みが失われている」。そう感じ、今年2月にかけ、櫛ケ浜の西を中心に旧家を取材し、江戸から昭和初期にかけての建物や家具をカメラに収めた。写真展では約30点を展示している。
 浜田さんは「取材しきれていない旧家も多く、いつか櫛ケ浜全体を紹介する写真展を開きたい」と話している。


2001.3.2the daily new shunan
喜右衛門写真展2
昔の町並み残す櫛ケ浜の魅力を
「温故知新〜村井喜右衛門の里」

3日まで・浜田心仁写真展

 江戸時代、長崎湾口で沈没したオランダ船を引き揚げたことで知られる、現在の徳山市櫛ケ浜の回船問屋、村井喜右衛門が生きたころの面影を残す町並みを紹介する浜田心仁写真展「温故知新〜村井喜右衛門の里 華山組の今」が1日から3日まで櫛ケ浜の冨永酒造で開かれ、31点が関心を集めている。

村井喜右衛門